マテリアルサイエンス研究所

マテリアルサイエンス研究所は、新しい機能の創出をめざし、原子・分子レベルからナノレベル、ミクロンレベルに至るまで精緻に制御された次世代材料の研究開発を行っています。 現在、多用なニーズに対応するために、材料のもつ機能を最大限に引き出す技術を開発中です。

ナノテクノロジー

ナノメートル(百万分の1ミリメートル)のオーダーで物質を制御すると、今まで不透明だったものが透明になったり、強度や耐熱性が向上したりと、さまざまな特性が変化します。これを利用して、外部刺激によって分子を自己組織化させる超分子技術を用いた次世代機能性材料(物質移動材料、刺激応答性材料など) や、超微粒子やポリマーナノアロイなど、ナノテクノロジーを使った新しい材料の開発に取り組んでいます。

超分子技術を用いた自己組織化概念図
超分子技術を用いた自己組織化概念図

高ガスバリアコート材の相分離構造(明部が無機相)
高ガスバリアコート材の
相分離構造(明部が無機相)

構造制御技術

材料の機能発現機構を探求し、さらなる機能を付与するための構造制御技術の研究に取り組んでいます。ここでは、多様なニーズに適合する材料を創出するために、物性と一次構造・高次構造の関係を明らかにすべく、最新分析技術を駆使した高分子物性現象の解析に取り組んでいます。また、従来困難だった少量のポリマーを用いた成形加工評価技術の開発に取り組み、新規材料の開発加速に貢献しています。

耐熱透明ポリイミドフィルム耐熱透明ポリイミドフィルム

樹脂表面加工技術

真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、各種溶液コート法などによる薄膜形成や、プラズマなどによる表面処理、ナノインプリントなどによる表面形状加工によって、各種フィルムや変成樹脂に新たな機能を付与する研究を行っています。

真空容器内で発光するプラズマ 真空容器内で発光するプラズマ

ナノインプリントにより加工した樹脂表面
ナノインプリントにより加工した樹脂表面

コンピュータシミュレーション技術(計算科学)

コンピュータシミュレーションは、実験的に得ることができない知見や実現できない未知の状態を、分子・原子スケールから、ナノスケール、実製品スケールに至るまで、計算機の中に作り出すことができます。これを利用して、触媒や農薬などの分子設計を行ったり、プラスチック製品の材料設計やデザイン、成形方法・成形条件を決定しています。

製品開発につながる計算科学的手法

製品開発につながる計算科学的手法

化学反応シミュレーション例
化学反応シミュレーション例

気相流動層における気泡の流動状態例
気相流動層における気泡の流動状態例

機能性樹脂・複合材料

耐熱性樹脂の代表であるポリイミド樹脂をはじめとして、各種機能性樹脂とその複合材料を開発しています。現在は、非分解性樹脂が使われている衛生材料、農林・園芸用材料、土木関連材料の新素材として、水崩壊し生分解することで、環境への負荷低減を可能とした易崩壊性材料の開発や、低誘電性機能を付与した次世代ポジ型感光性ポリマーの開発にも取り組んでいます。

環境対応型易崩壊性不織布
環境対応型易崩壊性不織布

ポジ型感光性ポリマー
ポジ型感光性ポリマー